兼六園やひがし茶屋街、金沢21世紀美術館など数々の観光スポットが点在し、海産物などグルメも魅力的な金沢。
1日2,410円でJRの普通列車や快速列車が乗り放題の青春18きっぷを利用して、大阪から金沢へ日帰りで行くことも可能です。
私が実際に旅行したときの経験をもとに、おすすめモデルコースをご紹介します。
なお、青春18きっぷの基本な使い方については、詳しく解説されているサイトが沢山ありますので、そちらをご参考くださいね。
青春18きっぷで大阪から金沢へは日帰り可能?
朝一番に大阪駅を出発した場合、金沢駅に到着するのは11:42になります(2019年12月現在)。
その日のうちに大阪に帰るなら、最も遅くても金沢駅19:23発の電車に乗らなければ間に合いません。
もっとも、この電車では大阪駅着が深夜1:00※になってしまうので、一本前の金沢駅18:30発で帰るのが現実的でしょう。
遅延などの緊急事態を考慮すると、余裕を持って金沢駅17:17発で帰るのがおすすめです。
※大阪電車特定区間では日付が変わっても終電までは青春18きっぷが有効
滞在時間は?
お昼前に到着して夕方には帰ることになるので、金沢での滞在時間は5~6時間が目安になります。
物足りないと感じるかもしれませんが、金沢は代表的な観光スポットが狭い範囲に密集しているので、5~6時間あれば十分満喫することができますよ!
青春18きっぷが使えるのは2022年度まで!
2023年春より、北陸新幹線の金沢~敦賀間が開業予定です。
それに伴い、並行する北陸本線の金沢~敦賀間はJR西日本から経営分離され、第三セクターの運営となります。
そうなればこの区間では青春18きっぷが利用できなくなる可能性が高いです。
青春18きっぷで金沢旅行するなら今のうちに!
おすすめ日帰りルート(2019年度ダイヤ)
2019年春に私が実際に大阪から日帰りで金沢旅行した際のルートをご紹介します。
滋賀県内の移動は乗り継ぎの都合上、往路は湖西線・近江今津経由、復路は琵琶湖線・米原経由がおすすめです。
大阪から金沢までは全ての区間で転換式クロスシートの車両が運用されていますので、窓際の座席を確保できれば快適に移動できますよ。
往路(一例)
↓ 京都線快速・米原行
京都 6:54着(土休日6:52着) 7:00発
↓ 湖西線・近江今津行
近江今津 8:07着 8:14発
↓ 湖西線・福井行
福井 9:47着 10:15発
↓ 北陸本線・金沢行
金沢 11:42着
大阪~京都間以外は平日でも土休日でも同じ発着時刻となります。
このルートのポイントは近江今津駅での乗り換え。
近江今津駅8:14発は1日1本のみ運行されている福井まで直通の普通列車となります。
乗車時間が長いので、ここで座席を確保しておかないとちょっと辛いですよ。
近江今津駅での乗り換えはホームを移動する必要があり、休日には座席争奪レースとなることも…。
確実に座席を確保したいのでしたら、一本前の電車で近江今津駅に到着しておくのがおすすめです。
その場合は大阪駅5:54発(土休日5:55発)の快速に乗り、京都駅で湖西線6:31発に乗り換え、近江今津駅には7:35着となります。
福井駅では乗換時間が30分弱あるので、途中下車して駅前広場を散策するのもおすすめです。
実物大の恐竜モニュメントが設置されていて面白いですよ。
ただし金沢行の座席を確保するには、出発の15分前にはホームで待機しておくのが良いでしょう。
復路(一例)
↓ 北陸本線・福井行
福井 18:53着 18:59発
↓ 北陸本線・敦賀行
敦賀 19:50着 19:53
↓ 北陸本線・米原行
米原 20:44着 20:54発
↓ 琵琶湖線新快速・姫路行
大阪 22:17着
金沢駅17:17発の電車に乗れば、余裕を持って帰路につくことができますよ。
もう少し長く滞在したい場合は、金沢駅18:30発に乗って大阪23:38着となります。
金沢観光はバスがおすすめ!
金沢市内の移動はバスを利用するのが便利です。
観光に便利な3種類のバスをご紹介します。
城下まち金沢周遊バス
金沢駅から兼六園やひがし茶屋街など主要な観光地を周遊する観光バスです。
右回り、左回りそれぞれ15分間隔で運行されています。
兼六園シャトル
金沢駅から兼六園や金沢21世紀美術館方面へ20分間隔で運行されている観光バスです。
路線バス(北鉄バス)
地元民も利用する通常の路線バスです。
5~10分間隔で運行されているので、観光にも便利ですよ。
北鉄バス1日フリー乗車券がおトク!
金沢観光でバスを利用するなら北鉄バス1日フリー乗車券がおすすめです。
1日フリー乗車券は500円で「城下まち金沢周遊バス」「兼六園シャトル」や通常の路線バスが1日乗り放題になるお得なチケットです。
金沢駅東広場交通案内所内にある北鉄グループ案内所などで購入することができますよ。
徒歩移動も可能!
金沢は狭い範囲に主要な観光スポットが密集しているので、徒歩移動も可能です。
バスは混雑することもあるので、状況に合わせて徒歩とバスを併用するのがおすすめですよ。
徒歩で移動する場合は、近江町市場を起点にするのがわかりやすいです。
- 金沢駅~近江町市場:徒歩約12分
- 近江町市場~ひがし茶屋街:徒歩約13分
- 近江町市場~兼六園:徒歩約20分
- ひがし茶屋街~兼六園:徒歩約15分
金沢観光おすすめモデルコース
11:42に金沢駅に到着し、17:17発の電車で帰る場合のおすすめモデルコースをご紹介します。
11:45 まずは金沢駅で記念撮影
2011年にアメリカの旅行雑誌「トラベル・レジャー」で「世界で最も美しい駅14選」のひとつに選ばれた金沢駅。
金沢の伝統芸能、能楽で使われる鼓をイメージした特徴的なデザインの「鼓門」や、ガラス張りの天井で覆われた「もてなしドーム」は今や金沢のシンボル的存在です。
下車したらまずは記念に1枚撮影しましょう!
12:15 近江町市場でランチ
金沢に到着するのがちょうどお昼時。
ランチをするなら約180の店舗がひしめき合う「金沢の台所」近江町市場がおすすめです。
日本海の新鮮な海の幸を使った名物の海鮮丼をはじめ、ご当地B級グルメの金沢カレーなど、金沢の食がなんでも揃っていますよ。
13:15 ひがし茶屋街を散策
金沢に現存する3つの茶屋街の中で最大規模を誇るひがし茶屋街は金沢観光の定番スポット。
石畳の道に日本建築が建ち並ぶ風情ある町並みを散策しましょう。
伝統的な町家を利用した和カフェで休憩するのもおすすめ。
SNSで話題の金箔ソフトも食べられますよ。
14:30 金沢観光の定番!兼六園を満喫
金沢観光のメインといえばやはりここですよね。
水戸の偕楽園、岡山の後楽園とともに日本三名園のひとつに数えられ、国の特別名勝に指定されている兼六園。
有名なことじ灯籠をはじめ、春の桜、冬の雪吊りなど、四季折々の美しい景観を堪能することができます。
園内はとても広大ですが、1時間あれば一通り回ることができますよ。
15:45 金沢21世紀美術館で現代アートに触れる
金沢21世紀美術館は2004年に開館し、年間来場者数250万人を超える大人気の美術館。
水中に人が立っているかのように見える『スイミング・プール』など、ユニークな現代アートを楽しむことができます。
館内は無料の「交流ゾーン」と有料の「展覧会ゾーン」に分かれていて、『スイミング・プール』は上から見下ろすのは無料、プールの中に入るのは有料となります。
17:00 金沢駅
金沢駅17:17発の電車で帰るには、17:00に金沢駅に到着しておけば座席を確保することができるでしょう。
金沢駅構内にはお土産屋などが並ぶ「金沢百番街」があり、時間が余ったら立ち寄るのがおすすめです。
以上のコースなら各スポット1時間ほどのスケジュールとなり、5時間少々の滞在時間でも金沢観光を十分満喫することができますよ。
その他おすすめ観光スポット
金沢には他にも魅力的な観光スポットが盛り沢山です。
金沢城公園
加賀百万石・前田家の居城跡で国の史跡に指定されています。
石川門など一部を除き焼失しましたが、近年になって菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓などが復元されました。
春には桜の名所として知られています。
長町武家屋敷跡
藩政時代の武家屋敷が建ち並び、加賀百万石の城下町の面影を残すエリア。
冬には土塀を雪から守るため、わらで編んだ薦(こも)で覆う”こも掛け”が行われます。
尾山神社
加賀藩祖・前田利家公と正室のお松の方を祀る神社。
国の重要文化財に指定されている神門は和・漢・洋の3つの様式が用いられ、ステンドグラスがはめ込まれた神社とは思えない特徴的な外観をしています。
頑張れば全部巡ることも可能
金沢城公園、長町武家屋敷跡、尾山神社はいずれも兼六園や金沢21世紀美術館から金沢駅までの帰り道に立ち寄ることができる位置にあります。
時間に余裕が残っていれば上記のモデルコースにプラスして訪れるのがおすすめです。
ちなみに私が2019年春に青春18きっぷで訪れた際は、金沢駅→近江町市場→ひがし茶屋街→兼六園→金沢城公園→金沢21世紀美術館(無料ゾーンのみ)→長町武家屋敷跡→尾山神社→金沢駅のコースを約5時間で巡りました。
各スポットの観光時間は短くハードスケジュールになりすが、頑張れば約5時間ですべて巡ることもできるというご参考までに。
金沢観光のベストシーズンは?
青春18きっぷが利用できる期間は春季(3月1日~4月10日)、夏季(7月20日~9月10日)、冬(12月10日~1月10日)の3シーズン。
その中で最もおすすめしたいのは、兼六園や金沢城公園の桜が見頃となる4月上旬です。
また、意外とおすすめなのが冬季。
北陸の冬は大雪が降ってとても寒いですが、カニなどの海産物が旬の時期となり、観光面でも兼六園の雪吊りや長町武家屋敷跡のこも掛けなど、金沢ならではの冬の風物詩を見ることができます。
雪吊りやこも掛けがギリギリ残っている3月上旬も穴場ですよ。
まとめ
青春18きっぷを利用して、大阪から金沢へ日帰り旅行を楽しむことは十分可能です。
朝一番に大阪を出発して金沢に到着するのがお昼前。
夕方には帰らなければ間に合わないので滞在時間は5~6時間程度になりますが、金沢は主要な観光スポットが狭い範囲に密集していて、便利な路線バスも運行されているので、5~6時間あれば十分満喫することができますよ。
2023年春には北陸新幹線の開業により、並走する北陸本線が第三セクターに移行され、青春18きっぷが利用できなくなる可能性が高いので、金沢へ旅行するならぜひ今のうちに!